昨日、Google マーチャントセンターの審査でこっぴどく落ちました。犯人は在庫追跡の漏れ・配送条件の不一致・Marketsとドメインの紐付けミス。同じところで転ばないよう、Shopify側で最初に固めるべきチェックと、詰まった時の切り分けを “自分用復習メモ” として置いておきます。
目次
0. 前提:公開前に“必ず”やる順番(全体像)
- 商品と在庫:SKU一意・在庫追跡ON・ロケーション整合
- 価格と税:税込/税抜の方針をストアとフィードで一致
- 配送:配送ゾーン/料金とマーチャント側の配送定義を同じロジックに
- Markets/ドメイン:各マーケット→どのドメイン/サブパスを使うのかを一致
- Google連携:所有権/サイトURL/通貨/国が実際のストアと合っているか
POSITIVLOG


【構成案】Shopifyログイン完全ガイド|初心者でも迷わない手順とトラブル解決法 |
1. 導入 Shopifyは世界中で利用されているECプラットフォームだが、意外と「ログインがうまくできない」という初心者が多い。 私自身も初めてのときは、どこからログイ…
1. 商品と在庫:ここが崩れると全部が崩れる
1-1. SKUは「全バリアントで一意」+空欄にしない
- [商品] → [各バリアント] → SKU を必ず入力。
- 既存モール/倉庫と繋ぐなら最初に命名規則(英数字/桁数/連番など)を決める。
- 商品CSVエクスポート→シートで重複検出で一括確認が早い。
1-2. 「数量を追跡する」を必ずON
- [商品] → [在庫] → 数量を追跡するにチェック。
- ロケーション(拠点)を複数使う場合、各ロケーションに販売可能数 > 0 が入っているか。
- 予約販売なら**「在庫切れでも販売を継続」**のON/OFF方針を決め、該当商品に反映。
ありがち:ロケーションAに在庫10、Bが0のまま → フィードはBを見て在庫なし判定。
1-3. GTIN/MPN/ブランドの扱い
- GTIN(JAN/EAN/UPC)があるなら必ず入力。
- 無い場合はブランド+MPN(型番)で代替。未設定は掲載制限の温床。
2. 価格と税:フィードとの不一致をゼロにする
2-1. 税込/税抜の方針をまず決める
- [設定] → [税金と関税] と、テーマ表示・Googleフィードが**同じ思想(内税 or 外税)**になっているか。
- セール価格(比較価格)を使うときは、フィードにセール価格が送られているかを「Google & YouTubeチャネル → 商品ステータス」で確認。
2-2. 通貨とラウンディング
- [設定] → [通貨] とMarketsの国別通貨がマーチャント側のフィード通貨と一致しているか。
- 国別価格や端数処理(¥x,980など)を使う場合、国ごとに同じ丸め方を徹底。
3. 配送:審査で最も落ちやすい“送料不一致”を潰す
3-1. Shopifyの配送を正しく切る
- [設定] → [配送と配達] → 配送エリアで、販売国単位でゾーンを作成。
- 国内のみ:Japan のゾーン一つでOK。
- 海外あり:国別ゾーンが無難(地域まとめは後でズレやすい)。
- 送料は**重量・金額しきい値・温度帯(常温/冷蔵)**など実業務ロジックに合わせる。
3-2. マーチャントセンターの配送定義と二重管理をやめる
- 送料を「マーチャント側で定義する」のか「Shopifyのフィードに任せる」のかどちらかに統一。
- 無料配送しきい値や離島加算があるなら、両者で全く同じ条件に。
3-3. テストは“その国の実住所で”
- 海外マーケットはその国の郵便番号・住所でカート~決済直前まで検証。
- 送料が0/想定外なら、配送ゾーンの対象国漏れや重量条件ミスマッチを疑う。
4. Marketsとドメイン:リンクの不一致は即NG
4-1. ドメイン接続→プライマリ設定→SSL
- [設定] → [ドメイン]で本番ドメインを接続しプライマリ化。
- DNSは Aレコード(Shopify IP)/ CNAME(shops.myshopify.com)を設定、SSLアクティブまで待機。
4-2. 各マーケットが参照するURLを一致させる
- 国内のみ:プライマリドメインのみ。
- 海外あり:
- 国別ドメイン(example.de など)
- もしくはサブパス(example.com/ja-jp)
- [Markets] → 対象マーケット → ドメイン/言語で、その国のランディングURLが何かを明確に。
- マーチャント側のサイトURL/商品URLはそのマーケットのURLで統一(混在は落ちる)。
4-3. 所有権とクロール
- マーチャントセンター [ビジネス情報] → [ウェブサイト] で所有権確認(GTM/GA/HTMLタグ/ドメイン)。
- http→https / wwwありなしの統一と、余計なリダイレクトがないかをチェック。
5. 国内だけ?海外も?方針で変わる初期設定
- 国内のみ
- Markets=日本のみ、通貨JPY、言語日本語、配送は日本。
- ドメインは1つ、サブパス不要。
- 海外も
- 言語翻訳(アプリやAIで下訳→主要ページは手直し)。
- 国別通貨・税・関税(DDP/DAP)をカート前に明記。
- 国別価格を使う場合、為替ラグによる価格不一致に注意。
6. マーチャントで実際に出やすいエラーと対処
A. 価格不一致(最頻出)
原因:税込/税抜のズレ、国別通貨切替ミス、セール価格未反映
対処:
- ストア表示とフィードの税込/税抜を合わせる
- Google & YouTube チャネルで送信価格を確認
- 診断で取得価格/クロール価格の差を突き止める
B. 在庫ステータス不正
原因:数量追跡OFF、ロケーション片側0、予約扱い未設定
対処:
- 数量追跡ON+ロケーション在庫>0
- 予約ならContinue selling when out of stock
- フィードのavailability値を確認
C. 配送に関する問題
原因:送料定義の二重管理、配送対象国の漏れ、無料配送条件の不一致
対処:
- 送料定義を片側に統一
- 配送ゾーンに国が入っているか/料金があるか
- 該当国の実住所でチェックアウト直前までテスト
7. 公開直前の“60分チェックリスト”
商品/在庫
- SKUは全バリアントで一意
- GTIN/MPN/ブランドの要件を満たす
- 数量追跡ON、各ロケーション在庫>0
- セール価格・比較価格の整合
価格/税/通貨
- ストアとフィードの税込/税抜が一致
- 国別通貨が想定通りに切替
- 端数処理/丸めが国ごとに一貫
配送
- 対象国ごとのゾーン/送料を実装
- 無料配送条件の一致
- 除外地域の明記
Markets/ドメイン
- プライマリドメインSSL有効
- マーケット→ドメイン/サブパスの対応が一致
- マーチャントで所有権承認&サイトURL一致
- Google & YouTube チャネルの連携完了
- 診断に重大エラー無し
- ランディングURLが国別に正しい
実機テスト
- PC/スマホで検索→商品→カート→決済まで通る
- 海外マーケットは通貨/送料/言語が想定通り
- 404/リダイレクトループ無し
8. もし詰まったら:原因切り分けの型
- マーチャント診断 → 該当商品の詳細(Googleが何を見ているか)
- Shopify商品画面(価格・在庫・追跡・ロケーション・バーコード)
- Google & YouTube チャネル → 商品ステータス(実際に送られた値)
- 配送設定(Shopify/マーチャント):どちらで送料を持つか統一
- Markets/ドメイン:その国のURLに本当に着地しているか
9. まとめ
- 在庫追跡ON・SKU一意・ロケーション在庫>0が最優先。
- 送料は二重管理しない。マーチャントとShopifyのどちらで持つかを決める。
- Markets↔ドメイン↔フィードURLが1対1でつながっているかを必ず確認。
公開前の1時間でここまで固めておくと、審査や広告の初速が全然違います。
「自分の設定だとどこが怪しい?」というときは、商品CSV・Markets構成・マーチャント診断のスクショがあると、上の切り分けの型に当て込みながら最短で原因が拾えます。
POSITIVLOG


初心者でもわかる!Shopifyとは?メリット・始め方・料金までやさしく解説 |
「ネットショップを始めてみたいけど、どうやって作ればいいのかわからない…」そんなあなたにおすすめなのが Shopify(ショッピファイ) というサービスです。 この記事で…
POSITIVLOG


【完全ガイド】Shopifyカスタマイズのやり方と実践例|初心者〜中級者が知っておきたいリアルな話 |
Shopifyはテーマを選んで設定すればすぐにネットショップを始められる便利なサービスですが、本格的に運営していると必ず出てくるのが**「テーマ設定だけではできない変更…
POSITIVLOG


【実体験ベース】Shopifyメタフィールドとは?設定方法から活用事例まで徹底解説 |
1. はじめに Shopifyを使ってストア構築をしていると、最初はテーマエディタだけでほとんどのページが作れます。でも、商品ページを作り込んでいくと「商品ごとに成分やサ…
コメント