AWSの認定資格の中でも、「まず取るべき」と言われることが多いのがAssociateレベルの3種類です。SAA(Solutions Architect)、DVA(Developer)、SOA(SysOps Administrator)の3つがありますが、それぞれ出題傾向や難しさの種類が異なります。今回は、3つすべての学習を経験した立場から、難易度と特徴をできるだけリアルに比較してみます。
3つの資格の基本情報
まず、それぞれの資格の概要を整理しておきます。
SAA(Solutions Architect – Associate)
「どのAWSサービスを組み合わせて、どんなシステムを設計するか」という設計・選択の知識が中心です。AWS資格の入門として最初に取得する人が多く、学習教材も最も充実しています。
DVA(Developer – Associate)
アプリケーション開発者向けの資格です。Lambda・API Gateway・DynamoDB・CodeシリーズなどのAWSサービスを使った開発・デプロイ・デバッグの知識が問われます。
SOA(SysOps Administrator – Associate)
システム運用管理者向けの資格です。監視・ロギング・自動化・セキュリティ・コスト最適化といった、インフラの「運用・保守」に関する知識が中心です。
難易度の比較
結論から言うと、難易度の順番はおおよそ以下のようになります。
SAA < DVA ≒ SOA
ただし「難しさの種類」が異なるため、人によって感じ方が変わります。
SAAの難しさ
3つの中では最も取り組みやすい資格です。「このような要件の場合、どのサービスを使えばよいか」という選択問題が中心で、学習の方向性がシンプルです。AWSの全体像を俯瞰して理解することが求められますが、深い運用知識がなくても対応できる問題が多い印象です。初めてAWSの資格を取る方が最初に挑戦するのに適しています。
DVAの難しさ
SAAと比べると、より「開発者目線の実務的な知識」が問われます。たとえば、Lambdaのデプロイパッケージの仕組み、DynamoDBのパーティションキーの設計、CodePipeline・CodeBuild・CodeDeployの連携など、サービスの細かい仕様の理解が必要です。プログラミングやアプリ開発の経験がある方は取り組みやすい一方、インフラ寄りのバックグラウンドを持つ方は少し苦労するかもしれません。
SOAの難しさ
3つの中で最も「実務的な判断力」が問われる資格だと感じています。SAAのように「どのサービスを使うか」という大きな選択ではなく、「そのサービスの、この設定をこうすれば、この状況はこう改善できる」という、一段深いレベルの知識が必要です。
特に難しいと感じたのは、似たようなサービスの細かい使い分けです。たとえば、CloudWatch・CloudTrail・AWS Configの3つは、監視・記録に関わるサービスとしてよく混同されますが、それぞれ役割がまったく異なります。こうした「似ているようで違う」サービスの使い分けを、問題文の状況から瞬時に判断する力が必要です。
また、出題範囲が非常に広く、モニタリング・デプロイ・セキュリティ・ネットワーク・コスト最適化と、運用に関わるほぼすべての領域が対象になります。SAAの知識を土台として、その上に「運用・監視・自動化」の視点が積み上がっているイメージです。
それぞれの資格が向いている人
SAAが向いている人
AWSを初めて体系的に学びたい方、インフラ・クラウドの全体像を把握したい方、AWSの資格取得を初めて目指す方に向いています。学習教材が豊富で、コミュニティも大きいため、独学でも進めやすい資格です。
DVAが向いている人
普段からアプリケーション開発に携わっている方、LambdaやAPI Gatewayなどのサーバーレスサービスを使いたい方、CI/CDパイプラインの構築に興味がある方に向いています。開発経験があると、問題文のシナリオがイメージしやすくなります。
SOAが向いている人
インフラの運用・監視に興味がある方、クラウドエンジニアとして実務に直結する知識を身につけたい方、SAAを取得済みでステップアップしたい方に向いています。出題範囲は広いですが、実際の運用現場で使われる知識が多く、取得後の実用性は高いと感じています。
学習のおすすめ順序
AWSの資格を複数取得したい場合、おすすめの順序は「SAA → DVA または SOA」です。SAAで全体像を把握した上で、自分のキャリアの方向性(開発寄りならDVA、インフラ・運用寄りならSOA)に合わせて次の資格を選ぶと、学習の無駄が少なくなります。
SAAとSOAは出題範囲が一部重複しているため、SAA取得後にSOAを目指す場合は、重複部分の学習コストを節約できます。一方でDVAは開発者向けの内容が多く、SAAとの重複は少ないため、開発経験のない方がDVAから始めるのはやや難しいかもしれません。
まとめ
AWS Associateの3資格を難易度で比較すると、SAAが最も取り組みやすく、DVAとSOAはそれぞれ異なる種類の難しさを持っています。どの資格が自分に向いているかは、バックグラウンドや目指すキャリアによって変わりますが、いずれにしても「SAAを最初に取る」という流れが、多くの人に合った学習順序だと思います。自分自身は現在SOAの取得を目指して学習中ですが、SAAで身につけた知識が土台として大いに役立っていると実感しています。

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